君へ。
No.18
―これで何度目だろう。
涙を流し続ける
夜を迎えるのは...。
「凛、また明日の朝来るなぁ。」
「いつもありがと。」
「ううん。ほな、また明日。」
「おやすみー」
入院して1週間が経った。
今だに退院は許されず、
1週間ずっと
病室内で1日を過ごしている。
「ッ・・・」
普段 泣くのを我慢するのに
入院している間
毎日のように
声を押し殺して泣いた。
「会いたい・・・ッ・・・よッ・・・」
思わず漏れた本音は
枕に吸収されて
響かずに、
儚く散ってゆく。
「ッ・・・陸ッ・・・」
誰か
この涙を
拭いて下さい―...