君へ。

No.33


―この日、

ずっと君の隣に居る。

そう決めたんだ...




























「凛・・・」

「ん?」

「電話、鳴っとる。」

「ほんまや・・・」

「出てええよ?」

「ありがと。」























着信音に合わせて

七色の光が輝く。

陸から少し離れて、

電話に出た。























「もしもし?」

「凛!?どこにおるんよ!?」

「・・・オカン」

「早く病院に戻って来なさい。」

「・・・・」

「凛!」

「今日は、帰らへんから。」





















向こうから聞こえる

母親の怒鳴り声を無視して

電話を切り、

携帯を乱暴にポケットへ入れる。

























「・・・ええの?」

「おん」

「ごめん・・・。俺のせい、やな。」

「ううん。うちが陸の傍におりたいから。」

「・・・ありがと。」





















また陸を

横から抱き締めたら、

微かに

香水の香りがした。























「なぁ、凛。」

「ん?」

「夜が明けるまで、隣におってくれる?」

「・・・ええよ。」





















君が

望むのならば

何時間でも

私は君の隣に居るから―・・・


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