君へ。
No.7
―これ以上、
溺れさせないで。
もう胸が張り裂けそうなんだ....
"なぁ、凛-"
"どうしたん?"
"携帯持っとる?"
"おん"
"携帯でメールせぇへん?"
"え・・・?"
"ここじゃ毎日、話せんからさ。"
思考が止まる。
携帯でメール出来る事は
すごく嬉しい。
だけど...
今の私にとっては、辛過ぎる。
"これ、俺のメルアドやから。"
"ほな、塾終わったらメールするなぁ"
"おん。待っとる-"
携帯を見詰める。
メールを打たなきゃいけないのに
指が震えて
ボタンを押すことが出来ない。
「やっぱり、無理や・・・」
私の事を
嫌いになって欲しいと
願ってしまう私は、
きっと君に溺れて
抜け出せないんだ。