誘拐犯瞬くんの日記
ウミちゃんが選んだのはチョコのソフトクリームだった。
買ってあげると、ありがとうとにっこり笑ってくれた。
「おいし?」
「うんっ」
それからコンビニの駐車場に座り込んで、他愛もない話をした。
ウミちゃんは小学5年生。
最近引越して家から学校までバスで通ってるらしい。
このコンビニは、学校から帰るときに使うバス停に行く道の途中にあるらしい。
「お兄さんの名前は何て言うの?」
残り少なくなったソフトクリームを舐めながらそう聞いてきた。
「……瞬だよ」
「じゃあ瞬くんね」