誘拐犯瞬くんの日記
「で……どういうことだよ?」
俺の目をまっすぐに見つめて問い詰める。
「ウミちゃんと仲良くなって、夏休みの間うちに泊めることにした」
「は?」
「ウミちゃんといると楽しくてずっと一緒にいたかったから」
「……」
「だから、俺の家に泊めてる」
涼太は俺の話を黙って聞いた後に大きなため息をついた。
「おまえ……それはさ、誘拐だよ……」
「誘拐」
そう。
俺はウミちゃんを誘拐したんだ。