【完】キスミーアゲイン


私がキッチンに向かおうとすると、ユキさんが昴くんと巧くんに向かってそう言った。

私は特に気にしてなかったけれど、昴くんと巧くんは戸惑ったような声を出した。




「アヤの荷物持ちしたんだしな。…それに、アヤもそうする気だったんだろ」


その声にユキさんの方を振りかえると、私の考えていることなんてお見通しだというような表情のユキさんと目が合った。

そんなユキさんに、心の中で苦笑した。




「…はい。 昴くん、巧くん、食べていって?」


2人に向かってそう言うと、昴くんと巧くんはおそるおそるといった感じに頷いた。


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