【完】キスミーアゲイン


カオリに惹かれたのは必然だったかもしれない。


顔は特に美人でも、可愛いわけでもなかったと思う。けれど、笑った顔は、別だった。

周りの空気を一気に明るくしてしまうような、笑顔。俺は、カオリの笑顔が好きだったし、救われていた、と思う。




「カオリ、帰るぞ。送る。」

「んー…あと5分待って。これだけ終わらせたいの」

「お前の5分は長ぇんだよ」

「うるさいよ正人」


< 189 / 271 >

この作品をシェア

pagetop