【完】キスミーアゲイン
―――……
「…封印したんだ。そうしないと俺が狂うから」
視線を写真の上のカオリさんに向けたまま、ユキさんはぽつりとそう言った。
「けれど、お前に出会ってしまった」
私の方を見、ユキさんは自嘲気味にふっと笑った。
何がなんだかわからない私は、そのままユキさんを見つめていた。
ユキさんと目が合う。ユキさんの瞳が、揺れた。
「…お前と初めて会ったとき、その瞳が似ていると思った」
「…え?」