【完】キスミーアゲイン
その広い部屋に、洗濯物やら小物やら、モノが散乱しているのを見ると、男の人の部屋だな、ということがすぐにわかった。
家具もシンプル。
リビングには広めのロフトがある。
部屋は、4つくらい見えた。
…ていうかリビングは一体何畳あるんだろう。
「…ここって、誰の家ですか?」
「俺の家だけど」
「……え」
「意外だった?」
私の驚いた顔を見て、彼はふっと笑った。
…意外だった。
彼がこんなに広い家に住んでいるのもそうだけど、私を自分の家に連れてくる、ということが。