【完】キスミーアゲイン
ふ、とユキさんが笑って、唇が重なった。
1度目はちゅ、と音を立ててすぐに離れ、そしてすぐにまた重なった。
軽いキスが深いものに変わって、再び離れたときにはまた私は酸欠状態になっていた。
ぼんやりした思考の中で、ユキさんが妖しく笑ったのがわかった。
「あぁ、そういえば、さっき綾芽のこと迎えにいった分も、しっかり『報酬』もらうから。泣き喚いても今日は解放してやらねぇからな。…朝までじっくり可愛がってやるから、安心しろよ」
「っあ、安心出来ません!」
「ふ、ナマイキ。」
私はこれからも、目の前で妖しく笑う彼の『アメとムチ』に、どっぷり浸ったまま。
きっとずっと、抜け出すことはない。
【END?】