【完】キスミーアゲイン
こんなにユキさんの気持ちを感じていたら、確実に、私はユキさんから離れられなくなってしまう。
壊れる。ユキさんがいないと、壊れてしまうような自分になってしまう。
…そしてきっとユキさんはそれをわかってる。
わかってて、やっているのだ。
「綾芽はそろそろ縛られたいの?」
「っな、な、わ、私そんな趣味ないです!」
私の顎を掴んだまま、ユキさんは呆れたような顔をしてそう言い放った。
何でいきなりそんなSM的な話になるんだ。
それともユキさんは本当はそういう趣味でもあるのか。