【完】キスミーアゲイン


「…ほんと、手間かけさせてくれちゃってさ。ユキさんに怒られちゃうじゃん、俺ら。」

「さっさと片付けて帰ろうぜ。ユキさんに報告しないといけないし」

「あーあ、始末書かなぁ……」


音の正体を探しながら走っていると、街灯の数も寂しい道端で、男の人が2人程立って話しているのが見えた。

彼らの立っている位置まで距離がある上に、暗くて顔までは見えない。


話している2人の足元に、大きな物体が転がっているのが見えた。

けれど私は、相変わらずカツカツと音を立ててひたすら走っていた。


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