【完】キスミーアゲイン
引っ越すまでの数日間、私は彼…正確には彼の部下に見張られて、荷造りをしながら生活していた。
他の人、や警察にこのことを言ったら命はないということを知っていたから、私は何も言う気はなかった。
言う気はないけれど、やっぱり監視されつづけるんだろうな。
はぁ、とため息をついて立ち上がり、キッチンでコーヒーを用意してユキさんの部屋のドアを叩いた。
「ユキさん」
「なに」
「コーヒー持ってきました」
「あぁ、入って」