【完】キスミーアゲイン


そう思いつつ、空になった食器を重ねて運ぼうとすると、ユキさんの手がすっと伸びてきてそれを遮った。




「何、お前これキッチンに持っていく気なの?」

「え、はい。持っていかないと洗えないじゃないですか」


当然のように言った私に、ユキさんは眉間にしわを寄せた。

…なんだろう、何か機嫌を損ねるようなこと、言ったかな私。




少し腰が引け気味になった私に構わず、ユキさんは無言で食器の山をキッチンに運んでしまった。




「…って、えぇえええ!?」

「何、うるさいよ」


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