【完】キスミーアゲイン
「…ふーん、助けてやったのにお礼のひとつもないわけ?」
「! あ、ありがとうございました…!」
「しかも助けてやったのに、その態度は何かなぁ、綾芽チャン?」
ユキさんに『綾芽』と呼ばれて、心臓がまたドキン、と高鳴る。
…あんなにユキさんを近くで感じたことなんてなくて、どうしたらいいのかわからない。
ユキさんの顔が見れない。今絶対、顔赤い。
こんな顔をしていたら、ユキさんにこの気持ちがバレてしまう。