あ。俺、重症だ。
「えー、可愛いやん。」
「可愛いって言わないで下さい…日向先輩は、か、カッコイイですね…」
「まじ?…ありがと。うちのクラス、メイド喫茶なんだよねー。」
メイド?
「日向先輩、執事じゃないっすか。」
「メイドやりたくないって言ったら強制的にこれになった。超暑いし、動きにくいし、最悪。」
すごい嫌そうな顔の日向先輩。
うんうん。わかる。その気もち。
「おい、執事。猫ちゃんには仕事があるんだ。連れてくぞ。」
…吸血鬼め。
邪魔しやがって。
「うーわ。吸血鬼だ。血、吸う?」
「お前の血なんぞいらんわ。マズそう。ほら行くぞ。猫ちゃん。」
「猫ちゃん言うな。じゃ、執事さん頑張って下さい。」
「あとで絶対遊び来てなー」
「「はーい」」
行ってしまった、執事さん。
すれ違う女子の注目の的ですよ。
最悪と言いながらも笑顔を振りまきしっかり執事してる日向先輩。
超かっこいいんですけど。