あ。俺、重症だ。

ある雨の日。

俺は困り果てていた。



周りのしつこい女子にも、外の景色を濡らす大雨にも。



朝は降ってなかったからチャリで来たのに、帰りは雨だなんて。


酷いよ天候。

俺はどうやって帰れば良いんだ。



「ねぇ、カラオケ行こうったら~」


さっきから行かないって言ってんじゃん。

うるせぇな。



「おい。」


周りの作ったような高い声に混じって、聞きなれた声が聞こえてきた。

顔をあげると、姉貴。


「ちょっと来な。」


袖を引っ張られ廊下に出る。



…なんか、みんなめっちゃ見てんですけど。





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