あ。俺、重症だ。
「じゃ、屋上集合な。」
余計な爆弾を投下した斗真は、爽やかに自分のクラスへと引っ込んでいった。
あたしも自分のクラスに戻りつつ、考えるのは翔の事。
奴は、いつの間にかあたしたちの中に入ってきて、いつの間にかあたしの中に入ってきた。
出会いはたぶん春。
仲良くなったのは夏。
気になったのは秋。
イケメンのくせに妙に人懐こくて、笑顔可愛くて、猫似合いすぎで、課題できなくて、頼りなくて、でもバスケやってる姿はやっぱりイケメンで。
ほんと、いつの間に。
あたしは奴が気になってる。