あ。俺、重症だ。
変化
俺は今年高校受験をするわけだが、受験する高校はとっくに決めている。
あの人が乗る自転車の後ろ、ステッカーに書いてある清架の文字。
高校についてろくに調べもしなかった俺でも知っているくらい有名なその高校のレベル。
自分で清架高校について調べた時、その偏差値の高さに絶句した。
馬鹿な俺にとっちゃ高嶺の華。
今の学力じゃ全く合格点に及ばないし、志望動機は不純でしかない。
それでも、清架に行いたいと思ってしまったのだから仕方ない。
清架に入ればあの人近づけるかもしれないんだ。
そのくらい本気な恋に落ちてしまったんだ。