あ。俺、重症だ。
部長が連れ去られたことで一人ポツーンな俺。
冷静になってみると、俺、すごいことしたな。
日向先輩にタオル貸しちゃったよ。
女子力高いな今日の俺。
しかも日向先輩のタオル借りれるかもだし。
女子力万歳。
…女子力の定義ってなんだろう。
気を利かせられる女子のポテンシャルのことかな。
そしたら俺男子だから女子力って言わないかもしれないなぁ。
「1年生くん!」
「はいぃ!!」
女子力についてというなんとも無駄な思考を繰り広げていると、後ろから日向先輩の大きな声。
びっくりした。本当にびっくりした。
「悪いんだけどさ、教室にタオルなかったんだよねーてか、今日持ってくんの忘れたっぽくてさ、ごめんね!」
「いえいえいえ!全然大丈夫ですから!それに、なかったんなら丁度よかったです!!使ってください!」
「うぅ良い子。ありがとうね!!じゃ、洗って返すから!借りてくね!」
「はい!いつでも良いですから!」
てか、もらっていただいても一向に構いませんよ!!