あ。俺、重症だ。


部長が連れ去られたことで一人ポツーンな俺。


冷静になってみると、俺、すごいことしたな。


日向先輩にタオル貸しちゃったよ。

女子力高いな今日の俺。


しかも日向先輩のタオル借りれるかもだし。

女子力万歳。


…女子力の定義ってなんだろう。

気を利かせられる女子のポテンシャルのことかな。


そしたら俺男子だから女子力って言わないかもしれないなぁ。





「1年生くん!」

「はいぃ!!」



女子力についてというなんとも無駄な思考を繰り広げていると、後ろから日向先輩の大きな声。
びっくりした。本当にびっくりした。




「悪いんだけどさ、教室にタオルなかったんだよねーてか、今日持ってくんの忘れたっぽくてさ、ごめんね!」



「いえいえいえ!全然大丈夫ですから!それに、なかったんなら丁度よかったです!!使ってください!」



「うぅ良い子。ありがとうね!!じゃ、洗って返すから!借りてくね!」



「はい!いつでも良いですから!」




てか、もらっていただいても一向に構いませんよ!!




< 86 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop