成人しちゃっていいんですか
「酷い!」

「あ-…」

横をみて。

『わるい』

うわぁ全然謝る気がない気持ちのない声にあたしは拗ねて、あることを思い付いた。

職員室の扉に手を伸ばし扉を開けると。


数センチの隙まで動きが止まった。



全然中が見渡せない。


「こらっ」

くっどっちがよ。

「ほらほら」

「ふっっ」

「我慢とかすんな出せよ声」

「んんん~--!…ぷはっ…ちょっと!!!!?」

あたしはキレた。

彼に対して。

そして。

辱めに対して…。


首をなぞられ耳に息を吹き掛けられ。
そして彼はキスをした。


してほしい時は全然なのに。


あたしが寂しがってた昨日どれだけっていうのも埋めそうなぐらい甘いキス。

もはやちゅ-どころではなくなってきてて。

職員室の前だということを忘れそうになる。


「やっ」

「動くなそっちの手を降ろせ」

「いや! はうっ!!」



「なら…」



 ゾクッ



背筋が冷えきった。



彼が言ったから。




“昨日は俺にやきもちをかけた罰だ”

(い…いたいっ…もう!!)

「………フッ」

めちゃくちゃずるいよ!そんなこと言われたら力が抜けちゃう。

もうっっ



「熱い」



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