意地っ張り+意地っ張り
そして、部屋の前まで来たはいいものの……


「…どんな顔して入ればいいの?」


だって今部屋の中では和馬と彼女がいるんだよ!? そこに関係ないあたしが入っていくって、バカでしょ、バカすぎるでしょ。


でも、返ろうとしても美瑚さんに止められてまたここに逆戻りにされちゃうしな〜〜。後日改めても面倒だし、学校で渡すのも…女子の皆様の視線が怖いし……。


………あ〜〜〜もう!! いいよやってやろうじゃない!! どーせ和馬にとっては全部遊びなんだし!! あの顔ならまた女引っ掛けてくるでしょ!! あーなんかイライラしてきた! なんであんな女ったらしの事でブツブツ悩んでたんだろ!


何だかいろいろ吹っ切れたあたしは、部屋のドアをノックする。そして返事が返ってくる前にドアノブを回しドアを開ける。これはもう随分前から当たり前になってきた事。


あ、そうだ。ブスッとしててもしょうがないから、底抜けに明るく言ってみよう。大半は和馬に嫌味を込めてだけど。何て事をドアが開ききる前に考え、


「やっほー!! 和馬!!」


笑顔で元気っ子を演じてみた。


「この間の数学のノート返しにきたんだけ……ど…」


しかし言葉は最後のほうは途切れ途切れになってしまった。


何故かって?






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