優しい君に
「おぅ!これ面白いからさっ」
「…………」
やはり男と女だと、感覚が違うのかもしれない。
大きな画面には、夥しいゾンビが揺らめいている。
それを銃で倒すのがこのゲーム機。
「ほらっやるぞ!」
そう言って私に銃を一つ渡した。
「えっ!?やだ!!私やらな──…」
言い終わらないうちに、大ちゃんはお金を入れた。
画面には『mission start』の文字。
「…最悪……」
小さく愚痴を零すと、大ちゃんは楽しそうに銃を構えた。