優しい君に


「よしっ!!次行くぞっ!!」



大ちゃんはそう言って私の手を引いた。



「大ちゃんっ!?」



急に手を引かれて驚きながら名前を呼ぶけど大ちゃんは振り返らない。



仕方なく繋がれた手に従った。




そしてゲームセンターを出て数分後……




「カラオケ…?」




私と大ちゃんは、大きなカラオケボックスの前にいた。



「そ♪今日は歌いまくるぞーっ!!!」



え…?えっ!?

カラオケ入るの!?


「待って待って待って!!!私、カラオケ入ったことないよっ!?」


「まじ?じゃー初カラオケじゃん!!」


そうじゃなくて!!

人前で(と言っても大ちゃんだけだけど)歌うなんて無理!!!




< 105 / 142 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop