優しい君に
それでも、

やっぱり大ちゃん。されど大ちゃん。



強引な彼は、尻込みする私を引っ張って気がつけば部屋に入っていた。



聞き入れてもらえなかったことに、ブスーッとしている私を大ちゃんは軽く笑い飛ばした。


それにも若干イラついた。



「んな顔すんなって!!何事も経験!」



そう言って、大ちゃんはリモコンを私に渡した。



「好きな曲歌いまくるぞっ!!!」



マイクを通して言う大ちゃんの声は、部屋の中を半響してウルサい。





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