優しい君に
「一緒にいると、温かくて凄く優しくなれるの。多分それって太郎さんじゃなきゃダメなんだと思うの。」



思い出すように言う奈月さんを黙って見つめる。



「だから、私がパパに言ったのよ。“太郎さんが好き”って…」




今日も、明日も、明後日も、何年経っても、ただ一人を愛したい。



日だまりみたいな、優しい場所。



きっと、奈月さんが見つけたのはそんな場所。



あぁ…
なんだか凄く羨ましい。


ただ、ただ、純粋に二人が羨ましいって思うの。





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