優しい君に
「高校始まって三週間たったけど、5日間ぐらいしか矢代くん来てないでしょ?」
「う…っ…てってか!みっちゃん、そんなに細かく俺を知ってるなんて………惚れた?」
「バカ…隣なら嫌でも気付きますから。」
冷たく言うと、矢代くんは「冷て~」と笑った。
「でもさ、俺ハッピーだよ。」
「え?」
「みっちゃん、俺に慣れて、仲良くなったし。」
……そりゃ、ね?
最初は緊張しましたとも。
今でも男の子は苦手ですとも。
だけど…さぁ…
「矢代くん、学校来たら、私にずーーっと話しかけてくるんだもん。嫌でも慣れますから~。」
嫌みたっぷりに言ってあげたのに、矢代くんは嬉しそうに笑った。