優しい君に
そのチャラチャラした容姿に全く似合わないぐらい真面目な顔で、私を見上げている。



ちゃんと、聞いてくれている。



それが嬉しくて、気持ちがフワッて軽くなる。




「…以上で、私の挨拶とさせて頂きます。」




ぺこりとお辞儀をして、壇上から降りる。



マイクを司会に返して、自分の席に行く途中、大ちゃんを横目に見ると、携帯をいじっていた。




どうやら、私の話だけは真剣に聞いてくれていたらしい。



携帯いじりはよろしくないけど、やっぱり少し嬉しかった。






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