優しい君に
「矢代くん…明日は気を付けてね?」


「はーいっ」



困ったような先生に元気に返事して矢代くんは自分の席…私の隣に座った。




「お隣さん、よろしくね~」



そう声をかけられて、自分の体が硬直するのを感じた。




「よ…よろしく…」



蚊のなくような声で、俯いたまま言う。



そして誤魔化すように書類に名前を記入していく。




男の子なんて大ちゃん以外と話したことないもん…



やっぱり男の子は苦手。



どうすればいいか分からなくて、戸惑うから。





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