優しい君に
正直、さっきのでも充分体力を使った。


だから、相手にしないのが一番だと気づいた。



だから矢代くんには悪いけど、無視させてもらう。




「みっちゃ~ん!無視しないでよぉ…」


「……………」



「みっちゃ~ん!!!」



「…………」



「無視しないでぇ~」




…だけど、さすがにこれはウルサい。




書く手を止めて、私は小さくため息をついた。



「…矢代くんが書類書き終わったらね。」



凄く小さな声で言うと、矢代くんは瞳を輝かせて書類に取りかかった。





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