優しい君に
結局、矢代くんはチャイムと同時に書き終わった。
「みっちゃん!終わったよ!!!」
「うん…」
「だから答えてっ」
期待に満ちた瞳が返事を促す。
「…桜丘女子大学の付属中学…」
「「えっ!!?」」
驚きの声はデュエットになって帰ってきた。
見ると、鈴木さんが傍にいた。
「桜丘って超名門じゃんっ!!!」
「みっちゃん、まさか超お嬢様っ!?」
「「つかなんで西高来たの!?!?」」
…打ち合わせでもしたのかな。
息ぴったりだ。