優しい君に
廊下にはまだ沢山の生徒が残っていた。


彼らは好奇の瞳で私たちを見てるのだろ。



─あくまで、推測だけど。




─『あの2人喧嘩したのかな?』

─『あんなに仲良かったのにね~』

─『大体、地味女の分際で大地君の傍にいるのがオカシイのよ。』

─『うっわ~櫻井さん惨め~』




聞こえてくる疑問や私に対する悪口さえも風のように私を追い越した。





「大ちゃん…っ」





待ってよ。

振り返って、私の隣を歩いてよ…



なんで、怒ってるの…?






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