優しい君に


「ちょっと、みんな!!櫻井さんにばっかり…」


「分かりました。」




庇ってくれようとした山手先生を遮って私は、真っ直ぐと前を見た。




「私が、出ます。」



そっと眼鏡をあげる。



コンタクトはめんどくさくて結局、入学式から5日ももたなかった。


大ちゃんはがっかりしていたけど、髪の毛は毎日巻くという条件で落ち着いた。




つまり、私は入学式よりも真面目っ子スタイルに後退仕出したのだ。



真面目な委員長がリレーに出る。



きっと、クラスのみんながその滑稽さを楽しもうとしてるんだろう。



なんというか…

低レベルな考え。





< 93 / 142 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop