マイエンジェル†甘い声で囁いて
来ないで欲しいと思ってたけど、本当に来ないなんて。


…明らかに、私を避けてるよね。


「風ちゃん、タクミとまだ喋ってないの?」


「うん。…学年違うから、会わないし」


私がタクミに言った一言を、ミコちゃんが知ってるかどうか分からないけど…とりあえずその事は言い出せなかった。


ミコちゃんは、カウンターで注文を済ませると私を脇に引っ張っていく。


「風ちゃん、タクミのあの馴れ馴れしい感じがダメぇ?」


「そうじゃないけど…」


「あの子性格悪いもんねっ。風ちゃんは受け付けないかぁ~」


「悪いとは言わないよ…」


「でも良くはないでしょー?」


うん、まあ。そうなるのかな。頷く私に、ミコちゃんがキャハハと笑う。


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