マイエンジェル†甘い声で囁いて
次の日の放課後、帰ろうと廊下を歩く私の後ろから、友達のちぃちゃんが走ってきて話しかけてきた。
「風~っ、今から帰り?今日は鬼コーチの特訓ないんだ?」
あははと大口開けて笑ってる。ちぃちゃんは違うクラスだから、三国くんの事をあんまり知らない。
私が鬼だっていう話だけを聞いて、へぇ~、穏やかそうなのに。そうは見えないねぇっていつも言ってる。
「うん。今日は何時から?って聞いたら、そんな毎日オマエと一緒にいれるかよ…だって。冷たくポイだよ」
「そうなんだ。ま、たまにはいーじゃん。そうそう、風と三国くんのコンビ意外と噂になってるよ~」
ちぃちゃんがニヤニヤして言う。
「噂ぁ?え…どんな?」
「風が三国くんを好きだって」