マイエンジェル†甘い声で囁いて
「今日はオレたちの曲を聞きに来てくれて、どうもありがとうございました。

絶対優勝したいんで…応援よろしくお願いします」


ドキッ


心臓が跳ねる。




三国くんは、イスから立ち上がると、深々と頭を下げた。


ど…うしたんだろ。


いつもはタクミに喋らせて、三国くんはほとんど喋らないのに。


「応援するに決まってるでしょ~っ!その代わり、三国くんアタシとデートしよっ」


「え~っ、ズルい!私とだってば~」


女の子たちは、きゃぁきゃぁとお互いを押し合いながら、盛り上がってる。


三国くんは、優勝して…学校から与えられる諸々の特典で、タクミや豆蔵さん、ミコちゃんと…更にステップアップしていくんだろうなぁ。


私…置いてきぼりだよ。


学祭が終わったら、燃え尽き症候群になっちゃうかな。


「さ、次のヤツら来たから、オレらはさっさと退散しよ~ぜ」


ポンとタクミに頭を叩かれ、我に帰る。


「…うん」


「どしたん?風ちゃん、最近調子悪そーだよな」


「そんな事ないよ」


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