マイエンジェル†甘い声で囁いて
何が起きたのか、一瞬理解できなかったけど…


気付くと、フワッと抱きしめられていて、彼の腕の中にいるんだって、


次第に気付き始める。


ドキドキ鳴り止まない鼓動。


ノーって言いながら、どうしてこんな事するの…?





しばらく三国くんの体温を感じつつ、鼓動も少しずつ落ち着いてくる。


三国くんは何も話さない。


そぉっと目線を上げると、三国くんは目を閉じていた。


切れ長の瞳は、目を閉じると優しい顔になるって私は知ってる。


でも、その目に生える睫の一本一本までもをこんなに間近で見るのは…初めてだった。


顔のパーツ一つ一つが、目に飛び込んでくる。


血色の良い頬や、通った鼻筋。柔らかそうな唇。


信じがたい現実に、抱きしめられたまま体は動かない。


すると、三国くんはそぉっと目を開ける。


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