マイエンジェル†甘い声で囁いて
垢抜けてねーし、真面目そうに見えたし…


明らかにオレのタイプじゃなかった。


でも…


いいなと思って。


それって、いつからだ?





ぼんやり考えてた所に、彼女がオレに言葉を投げる。


「タクミくん、三国くんと三角関係ってホント?

最近よく風ちゃんと三国くんがいい雰囲気なの見かけるしぃ。学校帰りに熱い包容してたとかって聞いたけど」


「は?…それ、すげーデマだな。ありえねーだろ」


あの二人が抱き合う?


ないだろ~。


ははって笑うオレには、少し余裕がなかった。


さっき風ちゃんには、三国くんが好きなんだろって聞いたものの


違うって言ってくれんのを、実は信じてた。


…結局、オレは


音楽も人気も、三国くんには勝てねーのかって


認めたくなかったんだ…。






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