マイエンジェル†甘い声で囁いて
あまりにも体を起こさないもんだから、私がしゃがんで三国くんを下から覗き込む。


「…三国くん?大丈夫?」


「…大丈夫つってんだろ」


三国くんはガバッと起き上がると、真っ赤な顔を両手で押さえる。


「あはは。三国くん、真っ赤」


こないだ言った仕返しだもんね~。今のは、走って来たからしょうがないんだろうけど。


「うるせー。オレんち、こっからちょっと離れてっから。…意外と時間かかったな」


時計を見て、ため息をついてる。


ねぇ、三国くん…


どうして来てくれたの?


怒りに来たにしては、慌てすぎな気もする。


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