マイエンジェル†甘い声で囁いて
「オマエの声…悪くない。バンドで一緒に演っててすげー楽しいしさ」


悪くないは…ニジュウマルって言ってたよね。


それは敢えて言ってるの?


感情の読み取れない三国くんの横顔。


「ありがとう…」


「あーまだ痛ぇな」


三国くんは、みぞおちの辺りを片手で押さえ、少し顔を歪める。


「…大丈夫?」


立ち止まって、三国くんの胃をさすってあげる。


「…昔さぁ」


「え?」


「彼女によくそーしてもらった…」


「えぇっ!?」


しまった、私何を図々しい事してるんだろう。


慌てて三国くんのそばを離れようとすると、突然手を握られる。


< 380 / 474 >

この作品をシェア

pagetop