マイエンジェル†甘い声で囁いて
「…好きだって。意識し始めると、自分でもどうしたらいいのかわからなくなる」


…好き?


え?


いつもと違う三国くんの切ない表情と、握られた冷たい手に


どうすべきかわからない私は、彼の顔をただ見つめていた。


「私…を好き?」


「いや」


彼はキッパリとそう言って、首を横に振る。


あらら、やっぱそうだよね。


「何でそんな話するの?」


「やっぱ…好きだって言われたら嬉しいし…。応えてやりたいとは思うんだよな。でも、一緒に演ると、音とびそうでさ…怖い」


嘘っ。あの三国くんが!?


しかも、応えたいとか…信じられない事言ってるし。


信じられず、ただ三国くんを見上げる。


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