マイエンジェル†甘い声で囁いて
半分、言ってくれないかと思ってた。


でも三国くんは、意を決したように軽く頷く。





「わかった…」


「…え?」


三国くんの瞳が、私の瞳を捉える。




「…好きだ」


トクン。





囁くように言う、三国くん。




顔が熱くなるのがわかる。





三国くんの瞳は潤んでいて、…自然と二人の距離が縮まる。





瞳を閉じると…


三国くんは再び、優しく抱きしめてくれた。








肩越しに、自分の腕に顔をうずめる三国くんのこもった声が聞こえる。


「…しばらくこーしてていいか?」


「うん…いいよ」


「もうすぐチャイム鳴るけど、戻りたくないな…」


「う…、うん」


三国くん…意外と、抱きついたら離れない人なのかなぁ。


私は…


嬉しいけど。



< 441 / 474 >

この作品をシェア

pagetop