NOT素直

後日無言




「あとね…忘れてたけど…」






「ん?なした?」






帰り道、あたしは重要なことを思い出した


あたしの右手は桐のぬくもりに包まれていた






「…さっき…遠藤くんとちょっと…


言い合いになったときに…」






「…他の男の話すんなよ」





「いや、でも…ッん…」




突然視界が真っ暗になった


そのすぐあと桐の笑った顔がすぐ近くに見えた


…キス…






「…嫌だった?」





「嫌じゃない…ってか聞いてよ…」





「…男の話なんて聞きたくないもん」





桐が前を向きなおし


ぷぅとほっぺをむくらましすねる




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