NOT素直
「行こう」
かばんをもち、廊下で待っている遠藤くん
「…」
あんまりのり気じゃなかったけど
断るわけにもいかず、とりあえず
歩いた
「…江崎さん、亜純と付き合ってるの?」
「え」
ちょうど遠藤くんの隣にきたとき
そう聞かれた
「…付き合ってるけど?」
桐の話を聞かれるなんて思ってなかったから
『桐』って名前を聞いて
正直あせったし、びっくりした
「やめたら?」
「は?」
やばい…
とっさで、低い声が出た