NOT素直
「亜純なんかやめろよ」
「…なに」
「合わないよ…あんな奴、江崎さんに…
江崎さんも迷惑してるんだろう?
好きでもない奴と付き合って
なんなら俺が言ってあげようか?
迷惑だっ…「「バンッ」…え」
「…うるせぇーんだよ」
あたしはそういって無意識に横の壁を
思いっきり叩いた
「…あんたなんかにッ…
桐のよさはわかんないよッ」
そういい、あたしは玄関まで走った
迷惑?
迷惑なんかじゃない…
好き…
好きだよ…桐…
「え」
靴箱の前には見慣れた姿があった
かすかな寝息だけ聞こえる
「…桐…」