あたしの風をあなたに…
窓の外には軽快な音楽が流れている
その軽快なリズムがあたしの心を弾ませる
いけないと思いながらその気持ちは抑えられない
そんな激しい思いと戦っている中、芝崎の口が開く

「俺はここに飛ばされた時・・・終わったって思った
俺の夢はあそこで果たしたかったからな・・・
だから何度も…何度もお前を恨んだ」
芝崎の言葉にあたしはうつむいた
涙が出ないように…目を閉じて
「でもな・・・今は違うんだ」
「え・・・??」
顔を上げると芝崎は笑ってた
「見てみろよ」
澪は芝崎のいった通りに従った

窓から覗くとそこには楽しそうな音楽の世界
その中でアイツはどうやらソロをしてるらしい
ラストのハイトーンらしきものが成功したらしく
彼の顔は笑顔で満ちあふれていた
でも笑顔なのは彼だけではない
他の演奏者たちも・・・
聴いているひとたちも・・・・

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