あたしの風をあなたに…
階段をかけ上がって鉄のドアを開ける
目の前に広がるのは誰もいない屋上。

「やったね!」

天気は晴れ
いいかんじの風
そして誰もいない屋上

今のオレ様の気分は最高だ
コータはさっそく楽器を構えて吹こうとしたら

『♪〜』
うわぁ…こんな時に電話かよ…。

しかも相手は部長だし…
出るしかないよなぁ…

コータはしぶしぶケータイを開いた
「へい。もしもし、かっこよくてラッパも最高なコータ様ですが」
『お前…どんだけナルシなんだよ…』
「まあまあ」

部長のツッコミを軽く流して、オレは早く本題にうつらせた
だって早く吹きたいもん。

「んで?内容はなんですか?」

やっぱ相手は1つ上の先輩だし、敬語だよな。

「新しい楽譜が届いたんだけど「30秒で行きますから!!」
部長の言葉が終わらないうちに答え電話をきって走り出す
ゴメンよ我が相棒!
これも新しい楽譜のため!すぐ帰って来るから!!!
コータは走り出した

途中で女の子にぶつかったけどはやく楽譜が見たかったから謝らず、おかまいなしに走っていった

オレはのちのち、このぶつかった女の子に恋をすることになる
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