あたしの風をあなたに…

｢だ──────!!!もう!!騙されたｯｯ！｣
コータは叫びながら階段をのぼる

多分30秒以下で着いた音楽室には部長とうるせー副顧問

何事かと思えばオレへの説教ですかい。

結局楽譜の話は嘘でオレ様はさんざん怒られた

しかも楽器とってまた音楽室に戻れだと？

あ゛〜胸くそ悪い！
何で戻らないといけないんだよ!!
もーいい!!
こーなったら1歩に10秒かけてやる!
そんなことを考えていたとき､かすかな音が聴こえてきた

｢えっ…？｣

この音…
オレの愛する音
｢トランペット…｣
間違いない…でも一体誰が？
｢屋上からだ｣

オレはさっき思ったことをあっという間に忘れて全速力で階段を駆け上がった