あたしの風をあなたに…
あ、そういえば…

『高い音が多い1stをきれいに響かせるための支えでもあるの』

って澪が言ってたな。もしかしてそれか?

でもなんであき先輩は返事があいまいだったんだ?

もやもやした気持ちのまま時間は過ぎていき、そして合奏が終わってしまった


「お疲れさまでした〜」

部活が終わってそれぞれが帰っていく

オレは帰る気になれなくて屋上に上った

寝転がると空はどんより曇ってて気分はさらに下がった

「うわ〜曇ってる!乾くかなぁ…」

―ん?この声は?

振り向くと澪がいた

「あ、コータお疲れ。」

「なんでいるの?」

「つば捨て乾かそうと思って。じゃないとカビちゃうでしょ?ね、手伝ってよ」

「別にいいけど…」

さっそくつば捨てという名のタオルもしくは雑巾を干しだした

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