あたしの風をあなたに…

「……。」

何も言えなかった。
そういえば同じ3rdの1年生。吹くときにつらそうな顔してた。
もしかしてそれはオレのせい?

「ねぇ、あんた本当に危ないよ?わかってる?今年の1年生初心者を除けば皆あんたより遥かにうまい
このままじゃ大会すら乗れないよ。」


オレはいつの間にか彼女から視線をそらしてた。
うつむいてしまった。

―悔しい。
このままじゃ大会に乗れない。それだけはダメだ
でもどうすればいい?
オーディションに間に合うのか?
もう、これしかないかもしれない
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